SNSで「こじらせ女子の重い恋愛」みたいな紹介をされていて気になっていた作品。そのときは、怖くて読めなかったけど、同じ作者の「往生際の意味を知れ」が面白くて、こちらも挑戦。
重い失恋をした後すぐに読んでいたら、かのんに共感しすぎて苦しくなっていたかもしれない。
一方で、結婚してある程度年をとった今読むと、初穂さんやかのんの友だちのマリに共感を覚える。母親に先輩と不倫してることを告げて、母親が「それはダメでしょう」というシーンに同意しかない。
同じ片想いし続ける子としてヒロ、先輩には一目惚れだったけど、やっぱり顔だけじゃなく先輩が好きということを表すために松木平くんと接近という構成だったのかな?
恋愛に悩み、旅に出る展開は「傲慢と善良」でも見たな、よくあると思って読んだけど、ひとりぼっちが好きだから振り返ってくれない人を好きになったという手紙で、かのんが先輩を想い続けた一端が見えた。
こじらせ、重い、不倫がテーマだったけど、最後の終わり方はどうとでもとれて、個人的には好き。